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ポール・グーチ(ヘア&メイクアップ担当)|インタビュー公開『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』 original image 16x9

ポール・グーチ(ヘア&メイクアップ担当)|インタビュー公開『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』

インタビュー

2024.11.29

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『メアリー&ジョージ』のヘア&メイクアップを手掛けたのは『アリス・イン・ワンダーランド』でBAFTA(英国アカデミー賞)を受賞し、『マレフィセント2』ではオスカーにノミネートされたヘア&メイクアップデザイナーのポール・グーチです。
本作で挑戦したジャコビアン時代のヘアメイクについて、グーチが語ったインタビューをお届けします。

『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』
―ジャコビアン時代のメイクアップについて教えてください。
この時代、女性はメイクをせず、娼婦たちはメイクをしていました。当時の美の基準は、肌が非常に白いことだったんです。そのため、様々な日焼け予防法がありました。日焼けしている人は屋外で働く労働者とみなされ、一方、白い肌の人は屋内で生活し、使用人などに身の回りのことをしてもらう裕福な階級と判断されました。エリザベス1世は白鉛を肌に使用していましたが、これは有毒で肌をボロボロにしたので、代わりに米粉やデンプン粉などの粉末がベースとして使用されました。当時は商業製品がありませんから、手に入るものを何でも使っていました。
―ジャコビアン時代の女性たちはシミをどのように隠したのでしょうか?
革やベルベットで作られたパッチと呼ばれるものを貼っていました。これはとても流行したようで、顔のどこに貼るかによって、言葉を使わずに誘惑のメッセージを伝えることができたそうですよ。
『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』
―当時の美容のトレンドは?
頬に口紅を塗って唇の色を強調していました。コチニールという昆虫の血から抽出された製品で、食品着色料としても使用されていました。当時の特徴として、アイメイクはほとんどなし。マスカラ、アイシャドウ、アイライナーはなく、目元はほぼそのまま。眉毛も抜いて、目元の輪郭をぼかしていました。『メアリー&ジョージ』では、眉毛を漂白して消しています。男性は、髭や顔の毛の人気が高く、劇中でも多く登場します。役者の自毛を使ったり、貼り付けたりしました。
―お気に入りのメイクは?
第3話でメアリーはエリザベス朝の白塗りメイクを施します。非常に時代遅れで、とてもひどい見た目です。彼女は宮廷に到着し、馬鹿げた姿で笑いものになりますが、それが逆に王の注目を引くことになるんです。
『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』ヘアメイク
―ジェームズ1世のルックはどのように作ったのですか?
用意したウィッグが予想よりもずっと長髪だったので、カットするつもりでした。でもトニー(・カラン)が長い髪のほうが役作りにいいかもと言って、少しカットしただけに留めたんです。結果よりセクシーになったと思います。常に俳優とのコラボレーションが大切です。私にはアイデアがありますが固執はしません。柔軟に、それぞれの意見を取り入れるようにしています。
『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』ヘアメイク
―娼館のシーンは大変ではなかったですか?
多くの俳優に梅毒の痕、汗、虫歯などのメイクをしました。髪に籠を入れてボリュームを出すのが流行っていた時代なので使用していますが、わざと雑に付けて、籠がわかるような不格好なヘアスタイルにしました。また全体的に汚れた印象のスタイルにしました。
―ジャコビアン風の髪型は難しかったでしょうか?
それまで既婚女性は布で髪を覆っていましたが、ジャコビアン時代になると髪がかなり見えるようになります。前髪にボリュームを持たせ、トップは平らにして、後ろでまとめるスタイルがトレンドでした。フランス宮廷の影響を強く受けています。劇中ではデンマークのアン王女が登場し、非常に高さのある髪型をしています。これは内側に籠を入れています。髪型は地位を表しますので、廷臣たちは彼女より大きな髪型にすることはできませんでした。髪が大きいほど、地位が高いことを示していたんです。
『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』
メアリー&ジョージ 王の暗殺者
​ドラマ公式ページ:https://www.star-ch.jp/drama/maryandgeorge/1/

▼配信
<字幕・吹替版>全話独占配信中!
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0D9D52MV7/

<ストーリー>
17世紀、エリザベス1世から王位を継承したジェームズ1世が統治するジャコビアン時代イングランド。地主階級ながら野心的なメアリー・ヴィリアーズは、暴力的な夫や質素な暮らしに嫌気がさし、容姿端麗の次男ジョージをフランスに送って、裕福な女性と結婚する社交術を習得させようとする。しかし国王ジェームズ1世が若い男性に目がないことを知ると、息子を国王の愛人にし、権力と富を手に入れるという大胆な計画を企てる。フランスから帰国したジョージは、母の導きのもとに数々のライバルを蹴落とし、ジェームズ1世の寵愛と信頼を得て、「バッキンガム公爵」として王政を司る枢密院メンバーにまで上り詰める。一方、自らも上流貴族と再婚したメアリーは、陰謀や策略を張り巡らし、ジョージと共に富と権力と称号を手に入れる。ヴィリアーズ家は宮廷で最も影響力のある一家に成り上がっていくが、政治家のフランシス・ベーコンら政敵との権力争いや敵国スペインとの確執など、彼らの成功を阻む問題が浮上するなか、次第にメアリーとジョージが対立し…。

ハッシュタグ: #メアリージョージ #ジュリアンムーア #ニコラスガリツィン #ニコラ・ウォーカー

『メアリー&ジョージ 王の暗殺者』© Sky Studios Limited 2024
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