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全66話独占配信中
※第40話より『ゼロテスター 地球を守れ!』に改題
放送開始50周年記念、[HDリマスター版]にて初配信スタート!
『機動戦士ガンダム』や『装甲騎兵ボトムズ』を生んだクリエイターたちが’70年代初頭に創造していた本格SFアニメの金字塔
TVアニメ『ゼロテスター』は、昭和48('73)年10月1日から翌49(‛74)年12月30日まで、関西テレビ(フジテレビ)系にて毎週月曜日19:00〜19:30、全66回にわたって放送されたSF・メカニックアニメである(但し第40話より『ゼロテスター 地球を守れ!』に改題。若干設定や内容に手直しが施され、主題歌も低年齢向きのものに変更になった)。当時、英国製特撮人形劇『サンダーバード』(日本での初放送は1966年)の大ヒットをうけて、東北新社が和製『サンダーバード』を目指して企画。特撮人形劇では莫大な予算とスケジュールがかかるため当初よりアニメーションでの制作は決定していた。
当時、自社の子会社だった創映社に実制作を依頼。創映社が、メカニックデザインとコンセプト(基本設定)をクリスタルアートスタジオ(現・スタジオぬえ)に、アニメーション制作をサンライズスタジオに発注して制作された。エンディングにクレジットされているジョン・デドワとは、クリスタルアートスタジオのペンネーム。創映社(+サンライズスタジオ)とは『ガンダム』シリーズや『装甲騎兵ボトムズ』(‛83)等で知られる現在のサンライズである。
※2023年10月に放送開始50周年を記念して史上初配信を開始し、大好評を博した『ゼロテスター』。当初は第1話~第39話までの配信だったが、4月1日(月)より、『ゼロテスター 地球を守れ!』に改題された第40話~最終回の第66話までを追加で史上初配信スタート!
あらすじ
時は西暦2100年。人類の宇宙進出が進む地球を、未知なる機械化人類アーマノイド星人が侵略のターゲットに定めた。いち早くこの危機を察知した宇宙開発センター所長のタチバナ博士(声・川久保潔)は、剣持勉キャプテン(声・広川太一郎)に命じ、訓練生から選ばれた吹雪シン(声・神谷明)、荒石ゴウ(声・竹尾智晴[現・中尾隆聖])、リサ(声・麻上洋子[一龍斎春水])の3人で編成された対アーマノイド特殊戦闘部隊・ゼロテスターを結成。通称・テスター隊と呼ばれる彼、彼女らは、テスター1~4号機をはじめさまざまな最新鋭メカを駆使して、アーマノイドの攻撃に敢然と立ち向かう…!
深掘りコンテンツ ースターチャンネル通信ー
当時の世相~昭和48(1973)年当時の子ども向けテレビ番組の状況と、その流れに一石を投じた『ゼロテスター』の功績とは?~
放送開始50周年を迎えた伝説的アニメ『ゼロテスター』。その魅力を昭和の特撮・アニメなどエンタメに精通する、なつかしテレビ専門ライター兼特殊映像プロデューサーの岩佐陽一さんに解説していただきました。本編をより楽しむためにこちらも必読です!
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イントロダクション
ヒーローでもロボットでもない画期的なSFアニメ『ゼロテスター』が本邦アニメ史に与えた偉大なる功績とは
『ゼロテスター』登場前のTVアニメは、『鉄腕アトム』(’63年)や『鉄人28号』(’63年)、『エイトマン』(’63年)、『サイボーグ009』(’68年)等、人気漫画をアニメ化した、SFよりヒーロー・キャラクター色の強い作品が多かった。『エイトマン』はSF作家の平井和正が原作。タツノコプロの初制作テレビアニメ『宇宙エース』(’65年)では宇宙塵同人がSF考証を手がけ、SF性が強調された。以降も『海のトリトン』(’72年)等SF系アニメは放送されたが、まだキャラクター性やファンタジー性の方が強かった。その流れを変えたのが『科学忍者隊ガッチャマン』(’72年)と『マジンガーZ』(’72年)だ。ほぼ時を同じくして登場したこの2作は、より上の年齢層を狙った作品。それ以前の作品とは比べものにならぬほどSF性もビジュアルもクオリティアップされた。じつに『ゼロテスター』の放送の約1年前、’72年のこと。『ゼロテスター』はヒーローでもロボットでもない当時“第三のSFアニメ”として登場。その『ゼロテスター』のSF及びビジュアル面を創造したのが、当時新進気鋭のSF作家・高千穂遙率いるクリスタルアートスタジオ = スタジオぬえだった。つまり後の『機動戦士ガンダム』や『超時空要塞マクロス』に繋がる、’70年代から’80年代のSFアニメの“架け橋”こそが『ゼロテスター』である。
後のサンライズ作品群のみならず、’80~’90年代を代表するSF・ロボットアニメのクリエイターたちの出発点
監督は『太陽の牙ダグラム』(’81年)、『装甲騎兵ボトムズ』(’83年)で高い評価を得た高橋良輔。高橋は一時期、アニメ業界から距離を置いており、本作が現場復帰作にして初監督作品となった。各話絵コンテ及び演出は『機動戦士ガンダム』(’79年)や『伝説巨神イデオン』(’80年)の富野由悠季(当時は富野喜幸)、『宇宙戦艦ヤマト2』(’78年)や映画『海のトリトン』(’79年)の棚橋一徳らが担当。各話作画監督には『マジンガーZ』(’72年)や『百獣王ゴライオン』(’81年)の中村一夫、『機動戦士ガンダム』や映画『クラッシャージョウ』(’83年)の安彦良和(絵コンテや演出も兼任)らがあたった。原作を『勇者ライディーン』(’75年)や『戦闘メカ ザブングル』(’82年)の鈴木良武(五武冬史名義で脚本も執筆)が担当。各話脚本を『太陽の牙ダグラム』や『戦闘メカ ザブングル』の吉川惣司、『サイボーグ009』(’79年)や『スペースコブラ』(’82年)の山崎晴哉、『機動戦士ガンダム』や『銀河旋風ブライガー』(’81年)の山本優、後に『機動戦士ガンダム』や『超時空要塞マクロス』等を執筆する、当時クリスタルアートスタジオ所属の新人だった松崎健一らが手がけた。今これだけの豪華な顔ぶれを揃えるのはほぼ不可能だ。
現在なお、高い評価を得ているSF・メカアニメの原点にして、傑作、名作エピソードが目白押し
SFアニメはもちろんのこと、ロボットアニメというジャンルもまだ確立していなかった当時、本格SFアニメを目指した本作は、50年を経た今日の視点で観ても決してその内容に劣化は感じず、むしろ黎明期ゆえの傑作、名作エピソードを多数創出していた事実を再確認できる。何よりSF・ロボットアニメの“パターン”が確立されていなかったため、各話毎のSF設定やキャラクター、エピソードの持つ自由度は今と比較にならず、“パターン破り”ともいうべきエピソードの数々に初見の方は衝撃を覚えることだろう。 第9話ではアーマノイドに捕らえられた吹雪シンが、彼らが開発していた(エジプト王家の)王様(ファラオ)型巨大ロボットを奪ってアーマノイド基地をせん滅するという異例な展開に度肝を抜かれる。また、第56話ではかつてゼロテスター隊員として開発された3体のアンドロイドがアーマノイドの手で蘇り、テスター隊に挑戦。“心を持たない”という理由から彼らが封印された事実が語られ、まるで現在のAI技術を見越していたかのようなSF・風刺性の高い内容に驚かされる。今こそ“高度のSF作品”として本作をご鑑賞いただきたい。
『シティーハンター』の冴羽獠役・神谷明や『ドラゴンボールZ』のフリーザ役・中尾隆聖ら現在の大御所が新人として出演!
本作の主人公のひとり・吹雪シンの声は『シティーハンター』(’87年)の主人公・冴羽獠役の神谷が演じている。神谷は翌’74年4月スタートの元祖合体ロボットアニメ『ゲッターロボ』の主人公・流竜馬(リョウ)役と並行して本作に出演。本作における「0(ゼロ)チャージ!」等のシャウトは、『ゲッターロボ』の「ゲッター、ビームッ!」や「ゲッタートゥマホォウクッ!」等に進化。本作に続いて東北新社・創映社タッグで制作した『勇者ライディーン』(’75年)の主人公・ひびき洸の「フェードッ、インッッ!」、「ゴォオッド、ゴォオガンッ!」等で“武器・必殺技シャウト”を完成。“神谷節”で後のロボットアニメ界を牽引していった。荒石ゴー役の竹尾智晴とは『ドラゴンボールZ』(’89年)のフリーザや『それゆけ! アンパンマン』(’88年)のばいきんまんの声で知られる中尾隆聖のこと。『宇宙戦艦ヤマト』(’74年)の森雪役で知られるリサ役の麻上洋子も現在は声優と並行して人気講談師・一龍斎春水として活躍中。反対に敵・アーマノイドは当時のベテラン声優陣が担当。初代司令官のメビウスの声を『名探偵コナン』(’01年)のジェイムズ・ブラックや『ONE PIECE』(’01年)のネフェルタリ・コブラ役を演じた家弓家正、二代目司令官のバルギスを『スカイキッド ブラック魔王』(’70年)のブラック魔王や『バビル2世』(’73年)のヨミ役などで有名な大塚周夫が。そしてアーマノイド・ボスを『天才バカボン』(’71年)のバカボンパパや『ど根性ガエル』(’72年)の宝寿司のだんな役等で有名な雨森雅司が演じ、画面を引き締めた。広川太一郎や川久保潔、八代駿ら鬼籍に入られた方も少なくないが、当時新人だった神谷、中尾、麻上は半世紀を経た2023年現在、声優界のレジェンドとして今なお新しいファンを生み、魅了し続けている。そんな彼、彼女らの偉大なる“原点”こそが本作なのだ。
ガンダム、マクロスを生んだスタジオぬえが創造した新しい主人公像とメカニックデザインが、次世代SFアニメの礎(いしずえ)に
『クラッシャージョウ』(’77年)や『ダーティペア』(’80年)などの人気SF小説シリーズで知られる作家の高千穂遙は当時クリスタルアートスタジオの代表を務め、創映社の担当からの依頼で本作の企画及びデザイン制作にあたった。そして、放送延長か終了しての別新作かの決断を迫られた高千穂は漫画の神様・手塚治虫に新作のアドバイスを仰いだが、延長に決まったため、新作に関する手塚のアイディアが使われることはなかったとつい最近、SNS上で述懐している。『サンダーバード』と異なり外宇宙からの未知の機械化人類を敵に設定したことで、『サンダーバード』以上に“宇宙”がクローズアップ。結果、本作独自の世界観が生まれ、本家との差別化を図ることに成功した。また、二枚目半のイケメン・吹雪シン、直情径行ながらお人好しの荒石ゴー、一見クールながら心優しい美少女・リサ、テスター隊3人のキャラクターも当時の“等身大の若者像”を象徴したものとなっており、同時期の『マジンガーZ』(’72年)と並んで視聴者に“新しい主人公像”を提示した。救助だけでなく戦闘にも長けた高性能メカであるテスター1~4号機や人工島指令基地等は、クリスタルアートスタジオによるデザインのかっこよさも相まって児童間で人気を博した。玩具類の売り上げも好調で、結果1年と約3か月というやはり当時としては異例のロングランに導いた。
(文・岩佐陽一)
エピソード
ゼロテスター[HDリマスター版] 第23話
第23話「遊星マシンを撃ち落せ」…地球の衛星軌道上に謎の光の帯が発生。近づくものすべてを爆破してしまう事件が起きた。宇宙開発センターの分析で、光の帯の正体がウルトラウランである事実が判明。その影響を受けた地球も壊滅の危機に瀕することがわかった。それもアーマノイドの計略と察知したゼロテスターは、光の帯攻略に乗り出すが…。【脚本:山本優 コンテ:富野喜幸(現・富野由悠季) 作画監督:中村一夫 美術監督:河野次郎】
キャスト&スタッフ
- 監督
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- RYOSUKE TAKAHASHIチーフディレクター:高橋良輔
- 出演
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- 神谷明(吹雪シン)
- 竹尾智晴[中尾隆聖](荒石ゴー)
- 麻上洋子[一龍斎春水](リサ)
- 広川太一郎(剣持勉)
- 川久保潔(タチバナ博士)
ジャンル | アニメーション |
---|---|
本編時間 | [字]30分 |
制作 | 1974年 日本 |
キャスト&スタッフ
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吹雪シン
声:神谷 明
対アーマノイド特殊戦闘部隊・ゼロテスターのリーダー格。テスター1号機、マークⅠのパイロット。ニックネームは“フブキ”。正義感に厚く熱血だが、三枚目の面も。ゼロチャージや武器使用の号令は彼が下すことが多い。
荒石ゴー
声:竹尾智晴(現・中尾隆聖)
テスター隊のナンバー2だが、意識的にはフブキと同格で、ケンカも絶えない。だが、任務の際には絶妙なコンビネーションを発揮する。テスター1号機、マークⅡのパイロット。ニックネームは“アラシ”。直情径行なのが玉に瑕。
リサ
声:麻上洋子(一龍斎春水)
テスター隊の紅一点で、テスター1号機、マークⅢのパイロット。クールビューティーだが、熱い闘志を胸に秘めている。休日はフブキ、アラシとデートすることも多く、二人に気があるようにも見え、“大人の女性”を感じさせる。
剣持 勉
声:広川太一郎
テスター隊のキャプテンにして、タチバナ博士の右腕。常に冷静鎮宅な判断で指令を下し、いかなるピンチの時にもテスター隊を勝利に導く。基本、ハードボイルドだが冗談を言うことも多く、任務終了後に見せる笑顔が素敵だ。
ヤン
声:八代 駿
テスター隊専任の技術者にして若き天才科学者。剣持がタチバナ博士の右腕なら彼は左腕だろう。博士をサポートしつつ各種武器・アイテムの開発も行う。アンドロイドのテスター隊を開発しながら自ら封印した過去がある。
タチバナ博士
声:川久保 潔
宇宙開発センターの所長にして、世界的な天才科学者。アーマノイドの地球侵略をいち早く察知し、人工島指令基地やスーパー5要塞を建造。テスター機を開発し、剣持キャプテンに命じてゼロテスターを結成。アーマノイドに敢然と立ち向かった。
ヒロシ
声:小原乃梨子
タチバナ博士のひとり息子でわんぱく少年。甘えん坊で、父親にたしなめられつつも人工島指令基地に入り浸っている。だが、彼の奔放な好奇心と行動力が、アーマノイドの作戦の露見に結びつき、事件解決の糸口になることも少なくない。
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原作 鈴木良武 チーフディレクター 高橋良輔 脚本 五武冬史、山崎晴哉、井上知士ほか メカニックデザイン&コンセプト ジョン・デドワ キャラクターデザイン 箕輪宗廣 演出 富野喜幸(現・富野由悠季)、横山裕一郎、棚橋一徳、安彦良和ほか 美術監督 河野次郎 音楽 山本直純 制作 関西テレビ、創映社
ムービー
高橋良輔、富野由悠季らが集結した本格SFアニメの金字塔『ゼロテスター』オープニングフル映像“公式”初公開!
【予告番宣】神谷明の「ゼロチャージ!」が聞ける予告編解禁!
【特別動画】ゼロテスター紹介動画〜日本を代表するSFクリエイターや豪華声優陣の“出発点”を解説〜
『ゼロテスター』第40話~最終話まで、4月1日(月)より、史上初配信開始!全66話一挙配信スタート!
声優・監督コメント
放送開始50周年記念 史上初配信中!『ゼロテスター』 豪華レジェンド声優陣、監督からコメント到着!
「作品を通して仲間の大切さやチームワークなどを学びました。スタジオも、和気あいあいとしていて先輩たちも優しかったですね。
キャスティングも贅沢で、演じながら沢山のことを学ばせていただきました。
中尾隆聖さん、一龍斎春水さんとは、この作品がきっかけでスキーに行ったりお芝居をしたり・・・。今でも仲良しです。」
神谷明(声優)
「イヤ〜懐かしいですね〜
神谷明さんと初めてレギュラーをやった番組なのでよく覚えています。
神谷さん、麻上洋子(一龍斎春水)さん、
広川太一郎さん、そして家弓家正さん、なんと豪華なレギュラー陣でしょう。
本名の竹尾智晴でやった最後の番組です。」
中尾隆聖(声優)
「50年前の映像が美しく甦り、ストーリー・先輩方の個性溢れる演技と共に第一期39話見放題。凄いです‼︎私のアニメシリーズ・主演デビュー作品を感謝の思いと懐かしさいっぱいで観ています。一緒に楽しんでください。」
一龍斎春水(麻上洋子)(声優・講談師)
「全てが初々しい
当時、無名であった『サンライズスタジオ』が生み出した最初のSF作品であった。だからこその活力と希望が画面いっぱいに溢れている。照れくささもあるが敢えて言えば、なんともいえず初々しい!いやー、ここからだったんだなぁ~。」
高橋良輔(アニメーション監督)
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