ハンガリー出身のメーサーロシュ・マールタ監督が、第２５回ベルリン国際映画祭で女性監督として初めて金熊賞を受賞した記念碑的な人間ドラマ。４０代の女性と１０代の少女という年の差があるシスターフッドによる奇妙な友情が描かれる。『海の上のピアニスト』の撮影監督ラホス・コルタイによるモノクロ映像が印象的。女性の抱える普遍的な問題が、説得力のあるカメラワークによってシャープに映し出されているのも見どころ。

既婚者と不倫関係にある女カタは子どもを欲しいと考えていたが、愛人はそれを拒否。一向に願いを聞き入れてくれない愛人に対して、憂鬱な気持ちを抱えた日々を送っていた。ある日カタは、寄宿学校で孤独な日々を送る少女アンナと出会う。その出会いはカタとアンナ、年が離れた二人の女性による奇妙な友情を芽生えさせるものであった。カタはアンナの面倒を見ながらも、自分の暮らしや孤独とも向き合っていくことになるのだが…。

★ベルリン国際映画祭金熊賞（メーサーロシュ・マールタ）受賞。

• MARTA MESZAROSメーサーロシュ・マールタ

• BEREK KATI ベレク・カティ
• GYONGYVER VIGH ヴィーグ・ジェンジェヴェール
• PETER FRIED フリード・ペーテル
• LAZLO SZABO ラースロー・サボー