内モンゴル自治区出身のチャオ・スーシュエ初の長編監督作で、各国の映画祭で話題を集めたロードムービー。モンゴルの大草原を旅する認知症の母と電子ミュージシャンの息子の姿を通じて、伝統と現代文化の交錯点を描く。モンゴルのベテラン女優バドマと、本作が俳優デビューとなるミュージシャンのイデルが母子役で共演。シンガーソングライターや馬頭琴奏者として活躍してきたイデルは、劇中でも幅広い音色を響かせている。

内モンゴル自治区の都会でミュージシャンをしているアルス。人生に迷う彼の気掛かりは、兄夫婦と集合住宅で暮らすアルツハイマーを患う母のことだった。ある日、兄の介護方法に不満を抱いたアルスは、母を引き取り共に故郷へと帰ることを決意する。広大な草原の中で2人きりの生活が始まるが、母の病状は次第に悪化。アルスは徘徊する母が迷子にならないように彼女と自分の体をロープで結び、一緒に母の思い出の木を探す旅に出る。

• QIAO SIXUEチャオ・スーシュエ

• BADMA バダマ
• YIDER イデル