『恐怖の報酬』の巨匠アンリ＝ジョルジュ・クルーゾー、初期の傑作サスペンス。フランスの片田舎に舞い込んだ怪文書を発端として、町の人々が互いの疑心を募らせていく姿を描き出す。ドイツ占領下のフランスで製作された本作は、地方都市の腐敗を描くという最初の目的がゲシュタポ批判に変わってしまったという理由で上映が禁止された問題作。怪文書によって中傷される医師を『大いなる幻影』のピエール・フレネーが演じる。

フランスのある田舎町。この町で医師をするジェルマンの元に、“からす”という謎の人物からの怪文書が舞い込む。それは彼と公立病院の部長ヴォルゼの妻ローラとの関係を中傷する手紙だった。これをきっかけに“からす”の投書が街の人々に配られ始める。入院患者の１人は“からす”からガンであることを密告され、自殺してしまう。そんな中、ローラの姉の看護師マリーが“からす”であるという疑いをかけられるが…。

• HENRI-GEORGES CLOUZOTアンリ＝ジョルジュ・クルーゾー

• PIERRE FRESNAY ピエール・フレネー
• GINETTE LECLERC ジネット・ルクレール
• MICHELINE FRANCEY ミシュリーヌ・フランセ
• PIERRE LARQUEY ピエール・ラルケ
• HELENA MANSON エレナ・マンソン