悪なき殺人
人間は、「偶然」には絶対に、勝てない―
ある女性の失踪事件が、5人の男女を結びつけ、運命を覆す―
フランスの山間の人里離れた町で、吹雪の夜にある女性が失踪し、殺された。疑われたのは農夫・ジョゼフ。ジョゼフと不倫する女・アリス。そしてアリスの夫・ミシェル。そう、我々はまだ知らない、たったひとつの「偶然」が連鎖し、悪意なき人間が殺人者になることを…。この失踪事件を軸にして、5人の男女がリアルタイムで繋がっていることが紐解かれていき、壮大なミステリーに絡んでいた事実が次第に明らかになっていく。フランスの雪深い山間の田舎で起きた事件は、遠くアフリカのコートジボワールと繋がっていたのだった。偶然は奇跡にもなり得るが、絶望にもなり得る。幾重にも重なる「偶然」という「必然」を目の当たりにし、私たちは“神の目”で人間の本能、滑稽さ、そして運命の危うさの一部始終を目撃することになる。
2019年の東京国際映画祭では、一般観客を対象にもっとも多くの支持を得た1作品が表彰される「観客賞」と、ナディア・テレスキウィッツが「最優秀女優賞」を受賞するなど、「偶然」をテーマに練りに練られた脚本が映画ファンたちを唸らせ大きな話題を呼んだ本作。主演は、『イングロリアス・バスターズ』(09)や『THE FRENCH DISPATCH(原題)』(21)などのハリウッド映画にも多く出演し、『ジュリアン』(17)ではセザール賞主演男優賞にノミネートするなど、フランスを代表する名優、ドゥニ・メノーシェ。不倫をされる夫・ミシェルを演じるが、冒頭とは全く違うキャラクターを見せていく役所に注目。まさかというタイミングでミシェルと関わり合うマリオン役を演じた、ナディア・テレスキウィッツはダンサーから役者に転身した新星。見事に演じきり、東京国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。スターチャンネルで9月より配信・放送開始のイスラエル×フランス合作ミステリードラマ『ポゼッションズ 血と砂の花嫁』では主演に抜擢。
作品情報
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出演
ドゥニ・メノーシェ (「エンテベ空港の 7 日間」「ジュリアン」)、ロール・カラミー (「女っ気なし」)、ダミアン・ボナール (「ダンケルク」「レ・ミゼラブル」)、ナディア・テレスキウィッツ(「ポゼッションズ 血と砂の花嫁」) ほか
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スタッフ
監督:ドミニク・モル (「ハリー、見知らぬ友人」セザール賞受賞 「マンク 破戒僧」)
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配給
STAR CHANNEL MOVIES