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役柄から撮影の裏側までキャスト4人に徹底インタビュー!『ハリー・パーマー 国際諜報局』

インタビュー

2022.06.20

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ジョー・コール、ルーシー・ボイントン、トム・ホランダー、アシュリー・トーマスの4人に作品についてインタビュー。衣装や撮影に関する裏側や、続編に関する期待も?

目次

ジョー・コール(ハリー・パーマー役)

ハリー・パーマー 国際諜報局

ハリー・パーマー 国際諜報局

―ハリー・パーマーのトレードマークである黒縁メガネについて教えてください。
 ハリー・パーマーになりきるために、眼鏡はとても重要なアイテムでした。ナイツブリッジの老舗眼鏡ブランド、カトラー アンド グロスに行き、店内すべての眼鏡を試着したのですが、ひとつだけ、ぴったり合ったんです。着けた瞬間、「これだ!」と思いました。衣装デザイナーのキース・マッデンも「ああ、これだ!」と。 このキャラクターにも、僕の顔にも、これ(カトラー アンド グロス 0692 Optical Rectangle Glasses)はとても合ってます。当初、マイケル・ケインが着けていたのと同じものにしようと思ったのですが、僕に合いませんでした。僕らが選んだのは非常に硬くて強い黒のフレームのものです。それを着けた瞬間、任務完了!って感じでした。
―ハリー・パーマーの衣装について。
 ハリーは冒頭の軍服のほか、さまざまなスーツを着用しています。衣装デザイナーのキース・マッデンは、ヴィンテージショップでたくさんのスーツを見つけてきました。元々はかなりの数のスーツを作る予定でした。でもコロナ禍でスーツを作ってもらうのは難しく、そしてロケ地のクロアチアに送るのはかなり難しいことがわかりました。なので2着ほど作っただけです。でも、キースがヴィンテージショップで見つけて仕立ててくれたスーツが一番好きでした。使い込まれた本当の個性があるんです。 僕にとって、コスチュームは役作りにおいてとても重要です。そのために衣装、ヘアメイクをきちんとする。そうすることで、役者としての仕事がしやすくなるんです。 キースと一緒に仕事ができてよかったです。彼の目は確かだから。みんなが見てくれるのが楽しみです。ぜひ衣装を見てください。
―ジェームズ・ワトキンス監督との仕事はいかがでしたか?
 ジェームズ・ワトキンス監督は、まさに“俳優の監督”(actor’s director)だと思います。僕はいつも、この言葉はとても奇妙だと思っているけど。なぜならすべての監督は“俳優の監督”であるべきだと考えているから。でも、彼は本当に俳優と一緒になって仕事を楽しんでいました。プラス10%以上の力を引き出してくれる。もう十分かなと思うとちょっと違う方向に持っていって、選択肢を与えてくれるんです。「今、君はその方法でやったから、その反対の方法でやってみないか」ってね。 監督の導きで新たな面白さを発見することがありました。そのような空間を作ることができる監督で、とても安心できるんです。 ジェームズは脚本のジョン・ホッジと組んで数年間、このプロジェクトに携わってきました。だからこの作品に対する信頼と理解が深い。本当に信頼できる監督で、とても楽しかったです。
―ハリーとジーン(ルーシー・ボイントン)の関係性について。
 興味深いところですよね。ジーンは上流階級の人間であり、“マンズワールド(男の世界)”の中で生きている女性なんです。 彼女はそのことを足かせを感じていて、一方ハリーは労働者階級出身であることを足かせに感じています。その点で出身階級は違うけれど二人は共通しているとも言えます。 ジーンは当初、ハリーをどうせ他の男と同じだろうと思ったんじゃないかな。おそらく、あの時代の男性というのは、概して今よりもっと性差別的な世界にいたろうし。でも、ハリーとジーンは朝鮮戦争につながる共通の記憶もあり、徐々に親しくなっていきます。

―ご自身のキャリアの中で、この役をどのように振り返っていらっしゃいますか?
 伝説的なスパイヒーロー、ハリー・パーマーを演じることは、とても特別な仕事でした。パンデミックの影響で、多くの人たちに負担がかかっていると思います。だから またこうやってクルーやキャストたちと仕事をすることができて、そしてハリー・パーマーを演じることができてとても幸運に思っています。 物語を語り、演じることができることが、いかに幸運であるかということを改めて理解した気がします。

ルーシー・ボイントン(ジーン・コートニー役)

ハリー・パーマー 国際諜報局

ハリー・パーマー 国際諜報局

―ジーン役を引き受けた時の感想を教えて下さい。 
 ジーンのようにしっかり構成された役柄を演じられて光栄でした。脚本を読んだ瞬間、虜になったんです。6話のシリーズの中で、ジーンのキャラクターはより生き生きとしたものになりました。 衣装デザイナーのキース・マッデンは、「ジーン役はとても特別だよ」と言って、“Everyone wants to be Jean(誰もがジーンになりたがる) ”と書かれたTシャツを作ってくれました。私もまったく同じ気持ちでした。彼女の靴を履いて役柄を生きたことは、力を与えてくれる経験でした。

ジーンという役柄について教えて下さい。
 ジーンの家族や婚約者は、彼女はBBCでお茶くみをしていると思っています。しかし実際はロンドンのシャーロット・ストリートにある特別諜報機関W.O.O.C.の諜報員です。同僚以外の人たちは、彼女を「ただの若い女性」ということであなどっていることを、彼女はよく理解し、逆に巧みに利用しています。 彼女は仕事からエンパワメントと自由を与えられているけど、しかし実際には社会的な制約や期待に縛られている。結婚か仕事か、岐路に立たされた彼女は、決断しなければならないことは分かっているけれど、実際にどうすればいいのか分からない。そんな時期にハリー・パーマーが登場します。彼女の人生が新たに動き出し、パーマーとの出会いが行動を起こすきっかけとなるのです。

―ジーンは1960年代の女性でありながら、どこか現代の女性に通じる部分がありますよね?
 ジーンの物語は、現代にも通じるものがあり作品の魅力のひとつです。彼女の台詞の多くは、本当に私にもよくわかるものでした。1960年代と現在を比較し、女性の経験を正当に描いたドラマだと思います。まだ変わっていない部分が多くあることを認めつつ、それでもジーンの姿にはパワーを貰えます。「落ち着いちゃダメ、突き進んで!」という健康的なメッセージのように感じられるんです。

―ジーンの衣装は、彼女の人生や時代の変化を反映しているのでしょうか?
 衣装はジーンというキャラクターの最初の入口でした。ジェームズ・ワトキンス監督と 何度も打ち合わせをしたのですが、まだ頭の中で抽象的なイメージにとどまっていました。しかし、衣装デザイナーのキース・マッデンと初めて衣装合わせをしたとき、ジーンの姿が突然見えてきました。キースのコンセプトとヴィジョンはとても正確で、その瞬間に「あ、これだ」と思いました。その靴と衣装を身にまとうと、本当にジーンを感じることができたんです。ジーンに命が吹き込まれた、本当に感動的な瞬間でした。キースは、細部に至るまで鋭い観察眼を持ち、色の選択や組み合わせのひとつひとつにこだわりを持っています。すべてのカット、衣装に物語があり、彼女の人生の大きなストーリーの中の何かを示唆しています。 ジーンは仕事をする上で若い女性であることが有利であることを認識しており、自分の能力に絶対的な自信があるからこそ、スパイにありがちな目立たない地味な色の服装は必要ないと思っています。
―ジーンのヘアスタイルについて。
 2種類のウィッグを使いました。ロンドンのシャーロット・ストリートに合わせたものは、フォーマルなアップスタイルで、スタイリッシュなひねりを加えた、オフィスでも使えるようなヘアスタイルです。ジーンは場所にあったスタイルを知り尽くしているから、二重生活もうまくいくのです。 彼女が劇中で髪を切るのですが、決められた人生を断ち切る決意を象徴するような形で描かれています。彼女はこのように具体的な行動を自分の心を決めるために行います。これはとてもクリアでクリーンなスタートなんだということを、誰にでもわかるように。子供っぽさを捨て、新たなスタートを切る。ジーンは今、自分が誰でどうあるべきかを決めているのです。

―続編は期待できますか?
 心から願っています。毎日楽しくて仕方がない現場で本当に幸せでした。もうみんなが恋しいです。

トム・ホランダー(ウィリアム・ドルビー役)

ハリー・パーマー 国際諜報局

ハリー・パーマー 国際諜報局

―ドルビー役のオファーを受けた時のご感想は?
 ジョン・ホッジの脚本を読んで、なんて巧みで鋭いんだと感心しました。彼はテレビの脚本は初めてなのですが、本当にすごい!完璧です。 私がこの作品をやりたいと思った理由は、ウィットに富んでいたからです。即答でイエスと言えました。脚本にはきっちり従いました。脚本を読んで、その通りに演じ、もっといいバージョンがあるような気がするのはよくあることです。でも、ジョン・ホッジの脚本は、完璧だった。台詞にする前に、ひとつひとつの言葉を本当に熟考しています。ドルビーという役柄を楽しめました。ドルビーとハリー・パーマーとのつばぜり合いが面白かった。あれはいいシーンですよ。

―ドルビー少佐とはどんなキャラクターですか?
 ドルビーはロンドンにあるMI5から独立した特別諜報機関W.O.O.C.のボスです。彼は様々な苦難を乗り越えてきたベテランです。上流階級出身でシニカルで、MI5を見下している。時代は冷戦の時代で、ドルビーは、常に数手先を読むチェスプレーヤーのようです。 “敵 ”が従来の敵とは違うという点でも、非常に興味深い。1960年代の物語でありながら現代にも通じるストーリーです。一番驚いたのは、ルーシー・ボイントンが演じているジーンというキャラクターです。1965年の映画では、男性が多かったのですが、今回のジーンは本当に立派なキャラクターです。2022年という時代的にも、本当に良いものだと思います。若い女性にも共感していただけると思います。

―ドルビー少佐はハリー・パーマー(ジョー・コール)のどんなところを見こんで、彼を抜擢したのでしょうか?
 パーマーは有罪判決を受け、軍事刑務所で刑に服しています。 「ドルビーに必要な世界を知っている」という点で完璧な人材ですが、ドルビーはいつでもパーマーを刑務所に送り返すことができる。パーマーの運命はドルビーに握られているんです。 ドルビーは、パーマーはとても頭が切れる男だが、どこか不良っぽいと思っている。彼はそれを生かしたいと思いつつ、パーマーを利用している。そういうズルいところがあります。 しかし、ハリー・パーマーとドルビーの間には、互いに共感する部分があります。パーマーは階級社会の不条理な世界にいて ドルビーは、物語の後半、人生に疲れきって荒んでいることがわかる。そこが、興味深かったんです。
―ドルビー少佐の部下の諜報員、ジーン(ルーシー・ボイントン)について。
 ドルビーはジーンの仕事ぶりを信頼しています。ある時、ハリー・パーマーがジーンについて質問すると、「彼女は自分のやっていることをちゃんとわかっているから、心配いらない」とピシャリとはねのける。そういう上司のスタンスはとてもいいことですよね。 ある意味ドルビーはジェンダーフリーなんです。彼は「優秀なスパイ」が欲しいのです。彼は別の意味では性差別主義者かもしれませんが、仕事となれば、誰がベストかを考える。そしてジーンは明らかに優秀だ。そして、とてもスタイリッシュです。 ルーシー・ボイントンは素晴らしい演技をしています。ジョン・ホッジは女性も満足してくれるいい脚本を書いたと思います。

―ドルビー少佐のスタイリッシュな1960年代のスーツを着てみて、どうでしたか?
 60年代のテーラリングは最高です。私たちはジョン・レノンが住んでいたこともあるモンタギュー・スクエア34番地の「メイソン&サンズ」を訪れました。そして今もポール・マッカートニーのスーツを作っている伝説的なテーラーのヘンリー・ローズにスーツを仕立ててもらえることになったんです!本当にすごい出来事でした。何度も通ったのですがロックダウンになり、Zoomで最終フィッティングをしました。 この完璧なスーツでドルビーになりきることができました。当時はジムにも通っていなかったのですが、素晴らしい仕立ては体型も変えるんだとわかりましたよ(笑)

―ロケ地やセットについてはいかがでしたか?
 まるでタイムマシンに乗っているようなものでした。パンデミックの最中でしたから、フィクションの世界の方がよっぽど素晴らしくて現実の世界より生き生きしていました。 ロンドンの代用ロケ地として、リバプールで撮影しました。ロックダウン中で街には誰もいませんでしたが、コロナ禍の規定に沿いながら実写で撮影できとても幸運でした。そして海外にも行け、魅力的な歴史を持つクロアチアで撮影できました。ハプスブルク家の建物があり、イタリア風の地中海とスラブ風の雰囲気を持ち、そして、その残滓として最近の共産主義の歴史とユーゴスラビアの内戦があった国です。

―舞台の60年代について。
 大好きな時代です。私は67年生まれですが、「67年に17歳だったらよかったのに!」と思います。60年代は エネルギー、色彩、スタイルが爆発した時代です。マリー・クワントなど私たちが今日でも愛してやまないあらゆるものが生まれた時代です。実際の60年代は多くの人にとって、私たちが今想像する『オースティン・パワーズ』のような世界ではなく、チェルシーのキングスロードに住む35人くらいの人たちの間で起きていたことだったかもしれません。ピーター・ジャクソンのビートルズ・ドキュメンタリー・シリーズ『ザ・ビートルズ Get Back』を見ればわかります。普通の人たちは、まだとてもフォーマルです。ビートルズは実にワイルドだ。アップル・レコードの前を歩いている人々は、みんな黒いコートに身を包んで出勤している。まだとても古風ですよね。興味深いです。60年代は希望に満ちた時代でした。楽観的で開放的。楽しみが民主化された時代でした。 愛する60年代を舞台に、素晴らしいキャスト・スタッフと作ることができたこの『ハリー・パーマー 国際諜報局』が本当に大好きです。是非多くの人に楽しんで欲しいと思います。

アシュリー・トーマス(ポール・マドックス役)

アシュリー・トーマス(ポール・マドックス役)
ハリー・パーマー 国際諜報局

ハリー・パーマー 国際諜報局

―『ハリー・パーマー 国際諜報局』の魅力は?
 
 オリジナルはマイケル・ケイン主演の名作で、今回のドラマはその伝説に新たな要素を加えてリメイクしたものです。脚本を読んで、これはすごいと思いました。私はちょうど1950年代を舞台にした『ゼム』を終えたところでした。そこに1960年代が舞台の本作のオファーを頂いたのです。さまざまな時代の人物の人生を演じることができる、俳優としての醍醐味を感じました。 1963年を舞台にした『ハリー・パーマー 国際諜報局』は、最高です。脚本はジョン・ホッジで、彼自身伝説的な人物です。しかも大好きなドラマ『マクマフィア』のジェームズ・ワトキンス監督が手掛け、素晴らしい作品になりました。

―舞台となった60年代について、どの程度知っていましたか?
 60年代については、両親の話や映像で知っていました。映画、音楽、ドキュメンタリー、本などでぼんやりとはその時代に触れることができますよね。でも、この時代のアフリカ系アメリカ人のことについて、僕自身あまり知りませんでした。50年代を舞台にした作品を経験したからと言って、60年代も同じとは限りません。それで、60年代についてしっかり勉強しようと思いました。60年代のアーティストやミュージシャン、公民権運動に関するドキュメンタリーや映画を見たり、本を読んだりしました。

―マドックスという役柄について教えて下さい。
 私が演じたマドックスはとてもダイナミックでかっこいいキャラクターです。上昇志向が強く、行動的な人物で、その点ではハリー・パーマーと似ています。非常に自信家ですが、そうでなければあの時代に、アフリカ系アメリカ人として生き残ることさえできないのではないでしょうか。人種や社会的地位の問題で葛藤しながらも、この世界でうまく立ち回る知性と経験を持っているのです。そういう複雑なキャラクターを演じることはとても魅力的でした。 

―どのような役作りをしましたか?
 私は毎回、演じる役柄のキャラクター像をしっかり形成させたいと思っています。どんな服装で、どんな靴を履いているのか。彼の声はどのように聞こえるのか?といった具合に、キャラクターを探し始めるのです。 アフリカ系アメリカ人を演じるのだから、アメリカのアクセントをしっかり習得しなければと思いました。彼はアメリカのどこの出身か、どんな人物なのか、どのような教育を受けてきたのか…そういったことがすべて、彼の話し方や声の特徴に影響してくるのです。 マドックスは東海岸ニューヨーク出身でハーレム育ちです。私は作家であり公民権運動家でもあったジェームズ・ボールドウィン(1924-1987)のインタビューや伝記を多く読みました。本作の舞台とは違うものの、マドックスの人物像と重なるところがあると感じ、参考にしました。
―マドックスの衣装について。
 マドックスは、常にスーツを着こなし、シャープでファッショナブルです。隙がなく、常に警戒していて、ぬかりがない。そのような人物に見えるように、衣装デザイナーのキース・マッデンと私は、時間をかけてマドックスのファッションを作り上げました。彼のネクタイはほとんどずれておらず、すべてがきちんと整っている。とても自信に満ちていて、カラフルだけど、落ち着いている。とても 計算された人物です。

―ルーシー・ボイントン演じる英国のスパイ、ジーン・コートニーとの関係について。
 マドックスとジーンは最初から共通点がありました。彼女は60年代の女性です。当時の社会が女性をどう見ていたか、そして彼は黒人男性であり、社会が彼をどう扱っていたか。環境は違うけれども二人はそりが合い、会話が楽しい。かなりシリアスな世界の中、二人の関係は遊び心がありダイナミックです。諜報員同士の駆け引きであると同時に、彼らはそれを楽しんでいます。とても魅力的なシーンです。ルーシーはそのつながりを見事に表現しています。相手役を演じるのはとても楽しかったです。

―1963年の舞台セットについて。
 タイムカプセルの中に入ったような感じです。セットのディテールが素晴らしい。スタッフたちは素晴らしい仕事をしてくれました。私はルーシーとのシーンが多いのですが、彼女と「私たちは本当に恵まれているね」と喜びを語りました。60年代の人物の衣装を身につけ、その世界に生きる―。そんなラッキーな俳優はそうそういないと思います。私はいつも時代ものをやりたいと思っています。時代ものは現代ものとは違うキャラクター作りが必要だからです。歩き方も話し方も、社会的な規範やエチケットも違う。そこが面白いんです。 また、当時の美しいヴィンテージ・カーに乗ることもできました。フォード・サンダーバードもそのひとつです。本当にその時代にタイムスリップした気分にさせてくれました。

―この物語は約60年前の設定ですが、現代にも関連性があると思われますか?
 もちろんです。だからこそ、私たちはこのような作品を作り、みなさんも興味を持ってくれるのだと思います。人間には根本的に変わらないものがあることを教えてくれるのです。感情、愛、裏切り―。2022年であろうと、1963年であろうと、すべて私たちが今日も経験していることです。 世界ではまだ戦争が起こっています。私たちは、世界中の社会は、まだまだ進化しなければなりません。権力者はどのように行動するのか。私たちはあの時代から長い道のりを歩んできました。しかし、女性の権利や有色人種の権利については、まだやるべきことがたくさんあります。 時に美しく、時には暗く、私たちを人間たらしめている根本的なものがあります。

―撮影を振り返っていかがですか?
 私は葛藤し、多くのことを抱え、様々なレイヤーを持つ登場人物を演じ、人間の在り方を語る作品に出演したいと思っています。 『ハリー・パーマー 国際諜報局』はクオリティと野心という点で、最上級のものでした。 この作品に携わることができ、とても幸せでした。私のキャリアの中で特別な作品です。
『ハリー・パーマー 国際諜報局』
原題:THE IPCRESS FILE
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(c) Altitude Film Entertainment Limited 2021 All Rights Reserved. Licensed by ITV Studios Ltd.
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