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豪華吹替キャスト陣のインタビューが到着/『絶叫パンクス レディパーツ!』

インタビュー

2022.04.20

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主人公アミーナ役の寿美菜子、サイラ役の高垣彩陽、アイーシャ役の戸松遥、ビズマ役のニケライ ファラナーゼ、モンタズ役の豊崎愛生が本作の見どころを語った、貴重なインタビューの全文を公開!

目次

本作感想やオススメのシーンは?

高垣:個々が信念をもっていて、表現したい事を自分なりに形にしている所。オリジナリティに溢れた人達が集まって一緒に曲を作ってバンドをやっていて、自分たちなりの意思を形に出来ているというのが歌詞・楽曲からも感じられると思うのですが、そこが凄く素敵だし、憧れますね。
オススメなシーンは、牧場でメンバー全員がワーッと叫んだりするシーンです。みんな大人なのですが、年齢や環境というよりも、「叫びたいから叫ぶ!!発散しようぜ!イェー!!」みたいな、自由な感じ。こういう事を最近したかなぁと思うと、全然してないし、機会がないので…!
吹替をさせていただく中で、自分もサイラとして叫んで、みんなと一緒に叫んでいる気持ちでストレス発散させてもらいました。観ていても、吹替ていても、スカッとするシーンでしたね。憧れます。
絶叫パンクス レディパーツ!

絶叫パンクス レディパーツ!

寿さんはロンドンに留学されていたそうですが、懐かしいシーンはありましたか?

寿:作品を見て、ロンドンが見たまんまそこにある!と感動したのが最初でした。私がロンドンで学校に通っていた時に仲の良かった子はイラク人の女の子だったのですが、本当にレディパーツのメンバーと同じ感じで、より親近感を感じていました。あとは、アブドラがロイヤルメールのユニフォームを着て郵便配達をしている姿や、バスなど、一つ一つが懐かしかったです。
あとはアッサンが「自分の出身はシェパーズ・ブッシュで、ウェストロンドンボーイだから」っていう台詞も、私も同じ地方に住んでいて、“ウエストロンドンガール”だったので、すごく近しいものを感じてテンションが上がっていました。ロンドンの絶妙な、ありのままの姿が、私たち日本人にとってはオシャレに見えるのですが、ずっと住んでいる人にとってそれは自然な姿で、アートなんだと思います。ロンドンに根付いている町中の風景が作品に沢山入っていてとても素敵でした。
そういったロンドンだからこそ作り出せたドラマの演出も、所々歌いだしたり、パペットと一緒に歌ったり、コメディパートで別の役柄が入ったりアニメーションがあったりと、すごく凝っているなと思って、テンションが上がったのを覚えています。

難しかったシーンはありますか?

戸松:難しかったシーンは、メンバーみんなで車内で英語の歌を歌うシーンです。みんな車の中だから思いっきり全力で「うわー!」って歌うのですが、あのシーンがとても難しかったです。技術的にも、元々演者さんが演じて歌われている動きもあるので、その動きに合わせるのも難しかったですし、私は普段洋楽をあまり聴かないというのもあって、歌い方もとても難しくて。このシーンはどう録るのかなと思っていたら、「1人ずつ録ります」と言われて!それがアフレコの時に、とても緊張しました!
ニケライ:私も歌のシーンが難しかったです!原曲も何度も聞いて何度も練習しましたが…もう後は皆さん歌を普段から歌われている方々なので、皆さんに任せるしかないなと…!(笑)私は全力を出すしかないなと思って一生懸命挑みました。
収録は、リテイクや細かい指示はなく終えて。完成作を観てみたら、他のメンバー皆様の歌唱力のおかげで素晴らしい仕上がりになっていて感動しました!「皆さん凄い!!」って。歌唱シーンに加えて、ビズマは前後で息をつく暇もなくすぐに台詞があったので、そこは緊張しました。
絶叫パンクス レディパーツ!

絶叫パンクス レディパーツ!

モンタズはニカブで口元が見えません。工夫した点はありますか?

豊崎:モンタズは他の登場人物と違って、目しか顔の表情を表すパーツが見えないので、目の感情を汲み取って演じました。目線から伝わってくる感情もあったし、モンタズは体が動くタイプでボディランゲージが大きくあったので、日本語で吹替するからこその、ちょっとクセのあるキャラ付けが出来たらいいな、と思い演じさせていただきました。
宗教の事にも知識が浅かったので、改めて本作を吹替するに当たって、色々自分なりに勉強したり調べたりしました。モンタズはアイデンティティの一つとして、ファッションの意味でも楽しみながらニカブを着用しているというのもあって、目線しか見える部分は無くても、全身を使った主張を強く感じながら、楽しく演じさせていただきました。

スフィアの皆さんはレディパーツに共感しましたか?

寿:普段ユニットとしても4人で活動していて、バンドとはちょっと違うかもしれないのですが、2年前私がイギリスに留学していたのと、コロナ禍ということもあって、なかなか直接会える機会は無かったのですが、オンラインでは仕事としても毎週のように、イギリスに居る時から繋がっていました。
その前にさかのぼると仕事で週一回一緒にいて、「誰かご飯行きたい人ー!いこいこー!」って感じで約束はしていなくてもさらっとした流れでスムーズに一緒にいる時間がよくありました。ユニットとしてではないのですが、15歳のころから同期としてメンバー3人とは一緒にいるので、人生の半分ぐらいは一緒にいるからこそ、“シスターフッド”というよりかは“ファミリー”という印象が強いです。
高垣:寿さんが言ってくれたように、ライブやツアーを回っている時期は本当に週の半分は一緒にいて、ほぼ毎日一緒にいるので2日会わないと「久しぶり!」となることも多かったです。この2~3年は主にリモートではありますが、それでも週1ぐらいは会っています。なので最近は実際に会えた時はすごく嬉しいですね。
ラジオや、4人で喋る機会も続いているので、リモートでも実際にでも、とにかく4人集まると「やっぱり楽しいな」、「やっぱり私たち、良いよね!」って思えます。安心感だったり、お互いの事を分かり合っていると思うので、心地のいい大切な居場所です。
戸松:気を使わないでいられる関係というのは共感できるポイントですね。仕事の打ち合わせ以外では、良い意味で事前に約束する事があまりないんです。それこそ本作のアフレコの時は、美菜子と愛生ちゃんと収録が一緒の事が多かったので、誰かが「お腹空いたなー」と言ったら、「私もー!ご飯食べよっか!」って決めたり、誰が言うわけでもなく自然に行ける関係です。レディパーツのメンバーが買い食いしているシーンなども、共感できる関係性だなと思いました。
豊崎:もう10年以上一緒にいますが、相変わらず仲が良くて。仲が良い理由を考えた時に、お互いがお互いの事を理解し合っているというのは大きいと思っています。
3人とはユニットとしても活動はしているんですけど、お互い好きな物や育ってきた環境、性格も全然違っていて、個性がバラバラな4人だなというのは自分たちでも自覚があって。それでずっと一緒に居て居心地が良いっていうのは、やっぱりお互いの良さとか、個性を理解し合っている所が、シスターフッド的な考えと似ている部分なのかなと思います。
女子とか男子とか関係なく、人間性として、一緒に居て心地良いなと感じているので、そういう意味では、アミーナが親友のノームと大学で築いている女子の集まりの関係性よりも、レディパーツのメンバーが築いている絆の方がスフィアの4人に近いなと思いました。
絶叫パンクス レディパーツ!

絶叫パンクス レディパーツ!

ニケライさんはイランにもルーツがあるそうですが、本作はいかがでしたか?

ニケライ:イランはイスラムの宗教で、私もイスラムです。特別お祈りをするとかではないのですが、家はイランの家庭なので、イスラムを扱った作品を見る機会もよくあるんですけれども、どうしても戦争ものや、抑圧された世界の中で奮闘する若者の話だったり、悲しい作品が多い印象です。
なので本作で描かれている、「イスラム人なのでアッラーに心からお祈りしています。もちろんイスラム人である事に誇りを持っています。けれども、パンクやロックが好きです、好きだから演奏しています!」みたいな今の時代ならではの多様性をポップに描いている「絶叫パンクス レディパーツ!」みたいな作品が出てきた事が純粋にすごく嬉しいです。
これを機にもっとこういう色んな多様性を表現した作品が増えてきたらすごく嬉しいなと思いました。

最近絶叫したことはありますか?

ニケライ:去年の夏、自宅で大きいゴキブリをみて、泣き叫びながら退治しました。あれが一番絶叫したかもしれないです。今までにないぐらいどんな収録よりも大声で叫びました。
豊崎:昨日どうしても美味しいジェラートが食べたくなって、ジェラート屋さんに車で行って、初めて“キャラメルカレー味”というジェラートを食べたんです。普段はスタンダードなバニラなどを選ぶのですが、昨日は“キャラメルカレー味”に冒険してみて、本当に良かったと思いました。
テイクアウトして車の中に戻って、食べた瞬間美味しくて「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」って叫びました。ちゃんとスパイスが効いたカレーの味ですが、甘くてキャラメルの焦げた味もあって、上手く言えないんですがクセになる味でした。とっても美味しくて車の中なのを良いことに「うまぁぁぁい!」と叫んでいました。
絶叫パンクス レディパーツ!

絶叫パンクス レディパーツ!

視聴者の方へのメッセージ

寿:「絶叫パンクス レディパーツ!」をついに皆さんに観て頂ける事が本当に嬉しいです!キャストもやりがいがあってスカッとしていたのですが、スタッフの皆さんも、達成感があったと言ってくださっていたのがすごく嬉しかったです。それだけキャストもスタッフも共に力を合わせて作った吹替作品となっております!中々普段吐き出せない気持ちや色々なモヤモヤも、“レディパーツ”が代わりに全て発散してくれるので、是非ご覧になってスッキリして頂きたいなと思います!
高垣:環境や年齢、性格も違う5人が音楽・パンクを通してバンドを組む事で自己表現をして、段々1つになっていく姿。そして、作中の歌詞が本当にぶっ飛んでいるので、彼女たち、“レディパーツ”の音楽と合わせて楽しんでいただけたらと思います。爽快感のある、パワーをもらえる作品なので、元気がない時にエナジー替わりに観て楽しんで頂きたいです!
戸松:それぞれの人生が描かれている作品です。恋愛やコンプレックスやトラウマだったり。それぞれの人生も描きながら、衝突しながら、音楽を通してみんなの絆が1つになって、でもやっぱり衝突は繰り返していて…!そういう所が共感を得られるポイントだと思っています。
少し仲良くなっては喧嘩して、でも仲直りした時には絆がより強くなっていて、そういう所がそれぞれ人間らしくて、視聴者の皆様も自分に重ね合わせて必ず誰かに共感できるのではないかなと思います。音楽の力で一つになるというところも観ていて気持ちの良い所です。本当に沢山詰まっている作品なので、是非最後まで観て頂けたら嬉しいです!
豊崎:元気が出る作品です。“ムスリム女性のパンクバンドの話”って、今までに多分、無かったんじゃないかなと思うんです。宗教観の違いだったり、育ってきた環境が違っていたり、私も含め、国が違うと文化の違いというのはどうしてもあると思います。でも、そういうのを飛び越えてものすごく共感できる心情や状況が沢山あって。見ていると、心が温まって元気になります。是非、音楽の力と、彼女たちのパワフルな生き様というのを、見守って楽しんで頂けたらと思います。一緒に絶叫しましょう!
ニケライ:どんな人種で、どんな境遇でも、やりたい事を全力でやっていて、一人ひとり苦難や葛藤はあるけれども、めちゃくちゃポジティブに行動している彼女たちの物語を是非一人でも多くの方に観て頂けたら嬉しいなと思います。
絶叫パンクス レディパーツ!

絶叫パンクス レディパーツ!

『絶叫パンクス レディパーツ!』
原題:WE ARE LADY PARTS
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