『ギャング・オブ・ロンドン』シーズン1監督インタビュー|コリン・ハーディ、ザヴィエ・ジャン
ギャレス・エヴァンス監督と共に『ギャング・オブ・ロンドン』シーズン1の監督を務めたコリン・ハーディ監督(『ザ・ハロウ/侵蝕』、『死霊館のシスター』)とザヴィエ・ジャン監督(『ヒットマン(2007)』、『FARANG/ファラン』)のインタビューをお届けします。
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【CH=コリン・ハーディ XG=ザヴィエ・ジャン】
CH: ちょうど私はリブート版『クロウ/飛翔伝説』の準備中で(※)、たくさんのアクション・シークエンスを構想中でした。その時に、ギャレス・エヴァンスから話がありました。脚本を手にしたとき、あまりに複雑で、しかも舞台が「現代のロンドン」という、私の作品にはあまりない…つまり現実的な舞台だったので(笑)、魅了されるのと同時に戸惑いました。※その後ハーディは降板
XG:私たちはお互いの作品のファンで、3人で一緒に仕事をしたいねとSNSで何年も話していたんです。ある日、ギャレスから電話があって、このような素晴らしい作品に参加できることになりました。
初めてロンドンのオフィスに来たときのことを今でも覚えています。コリンは撮影を始めたところで、ギャレスと同様、私に良いアドバイスをくれました。また、ショーディッチのオフィス近くにあるコリンのセットを初めて訪れた日のことも覚えています。
この最高のパートナー2人の撮影を見て、特別な作品になると思いました。
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XG:脚本を読んで、その理由がすぐにわかりました!不気味で、暗くて、汚いものでしたから(笑)。私は3つのエピソード(7、8、9)を監督したのですが、そのエピソード間では、ショーン・ウォレスが母親の影響から逃れ、成長し、自分自身で決断を下します。大きなストーリーの中でこのような物語を語れるということは、本当に素晴らしいことです。ですから、私は主にキャラクターと俳優に注力しました。その点がギャレスがこの作品に求めたフランスらしさだと思います。
CH:私は厳密にはロンドンっ子ではありませんが、12年間住んでいます。水上、空中、高級住宅街、低層住宅街など、比喩的にさまざまな側面を見せようとしました。そして、その隙間を想像力とファンタジーで埋めるのです。いわば、岩の下にあるものを暴くというアイデアが大好きなんです。横のドアがあるカフェに入り、隠された階段を下り、すべてが見かけとは違う地下トンネルに入っていくという感じに。
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CH:リアルであると同時に、エキサイティングな展開にする必要がありました。バランスを取るのは難しいのですが、『ダークナイト』はベンチマークとなった作品です。ゴシック的な性質と印象的なビジュアルを保ちつつ、スーパーヒーロー映画の基礎となっている作品ですからね。ジョン・ウーのようなアクションもあり、家族ドラマもあり、ジョン・カーペンターのようなテイストもありますよ!
XG:テレビでは珍しく、表現の自由度が高かったですね。視聴者はこのシリーズのトーンとポップな側面に驚くと思います。ポップカルチャーの影響を受けつつも、独自のアイデンティティがあります。
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XG:いくつかしました。ギャレスは彼独自の素晴らしいスタイルを持っていて、とても魅力的です。すべてのフレームが考えられていて、リハーサルされているので、私も同じステップを踏んで、あのレベルのクオリティに到達したいと思いました。投資銀行を襲撃するシーンを撮影したのですが、ギャレスのスタイルを真似るのではなく、一人の証人のような存在として、そのすべてをワンショットで追ってみようと思ったのです。本当にエキサイティングでした。
CH: ギャレス・エヴァンスの真似はできません!だから、ドラマの中でアクションのセットピースを作る方法を自分たちで見つけなければなりませんでした。例えば、チャイナタウンの銃撃戦では、ショーンとエリオットの視点に近く、正体不明のスナイパーに狙われながら、彼らの世界が抜け落ちていくのを感じたかったのです。アクションに対する私のアプローチは、できる限り親近感のわく感情をもたらし、アクションと利害を動かすことでした。また、食卓を囲んで主要登場人物全員が命を救うために協力するシークエンスでは、5分間のテイクを切れ目なく作ることで、スパイラルするような緊張感を生み出したかったのです。みんな本当に野心的で、とても楽しい撮影でした!
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CH:エンターテインメントであり、スリリングであり、手に汗握る感動的な作品です。家族、裏切り、秘密、嘘がストーリーの中心です。多様なキャストが出演し、多くの言語が登場することを誇りに思います。それぞれのエピソードに、ザヴィエ、ギャレス、そして私の個性がでていると思います。
XG:きっと夢中になると思います。まるで『ザ・レイド2』のシリーズのようで、ビジュアル的にも度肝を抜かれるでしょう。アクションあり、拷問あり、できることはすべてやり尽くしました!
(了)
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ギャング・オブ・ロンドン シーズン1
ドラマ公式ページ:
https://www.star-ch.jp/drama/gol/1/
▼放送 「BS10 スターチャンネル」
<字幕版>11月18日より毎週月曜23:00 ほか
<吹替版>11月20日より毎週水曜23:00 ほか
※11月9日(土)23:30 吹替版第1話先行無料放送
▼配信 「スターチャンネルEX」
<字幕版・吹替版>全話配信中
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0D152NMKX/
<ストーリー>
ロンドンの裏社会を牛耳っていたギャングのボス、フィン・ウォレス(コルム・ミーニイ)が何者かに殺害された。フィンの親友であり右腕だったエド・ドゥマニ(ルシアン・ムサマティ)は事態の収拾に動くが、組織を引き継いだウォレス家の次男ショーン(ジョー・コール)は犯人探しに躍起になり、アルバニア系ギャング、クルド系武装組織、パキスタン系麻薬カルテル、ウェールズ系キャンパー、ナイジェリア系ギャングなど、対立する組織は反目しあい、ロンドンの暗黒街は混乱に陥る。そんな中、ウォレス家の下っ端エリオット(ショペ・ディリス)はある出来事をきっかけにショーンに見込まれ、彼の配下として働くことに。ボスを殺したのは誰なのか?人種のるつぼであるロンドンの裏社会を舞台に、国境を越えた壮絶な抗争が始まる―。
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