「イタリア娯楽映画の進行形 パオラ・コルテッレージって誰!」野村雅夫氏 解説|動画文字起こし
イタリア映画に精通するラジオDJ・翻訳家の野村雅夫氏と、氏が代表を務める伊の文化的お宝紹介グループ「京都ドーナッツクラブ」がいま推している伊映画の新たな才能、パオラ・コルテッレージ。そんなパオラ・コルテッレージに注目した「特集:ゴー!ゴー!パオラ!~イタリア娯楽映画の進行形~」について、野村氏が解説する番組をYoutubeで配信中!本記事ではその解説番組を文字起こしでお届け。あわせてお楽しみください。
目次
イタリア娯楽映画の進行形 パオラ・コルテッレージって誰!
この人を押さえれば、イタリアの今と未来が見えてくる。「イタリア娯楽映画の進行形」シリーズ第2弾。社会派で大衆的な旬の人、パオラ・コルテッレージ。この人の、どこがどう凄いのか!? 野村雅夫が熱く語る!!
【パオラ・コルテッレージ Paola Cortellesi とは?】
1973年、ローマ生まれの俳優、脚本家、映画監督、歌手。夫は映画監督のリッカルド・ミラーニ。劇団出身で演技はもちろん、歌やモノマネもこなす技巧派。そのコメディエンヌ的な立ち居振る舞いで幅広い人気を博す一方、男女格差などの社会問題を鋭く追求する作品に多く出演し、自ら脚本も書くご意見番的な側面の評価も高い。2011年にイタリア最高峰の映画賞「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ」で最優秀女優賞に輝いた他、2023年には初監督作『C'è ancora domani(明日はまだある)』が、国内の観客動員トップの成績と映画記者組合の歴史ある映画賞「銀のリボン」で作品賞を獲得した。
【野村雅夫 プロフィール】
ラジオDJ、翻訳家。大阪のFM802での様々な番組を経て、現在は姉妹局FM COCOLOのモーニングショーCIAO 765を担当。イタリアの知られざる文化を日本に紹介する株式会社京都ドーナッツクラブの代表も務め、映画の字幕制作、コラム執筆や書籍の翻訳も手掛ける。
解説動画
番組文字起こし
どうも。ラジオDJ・翻訳家の野村雅夫です。僕が所属するイタリア文化を扱う会社、京都ドーナッツクラブがスターチャンネルとタッグを組んで、レアでユニークなイタリア映画を紹介していくシリーズ。これで3回目となります。今回がまたね、自分でも自信アリですよ。題して「ゴー!ゴー!パオラ!イタリア娯楽映画の進行形」!
前回はですね、今最も注目すべき映画人としてエドアルド・レオという人を紹介したんですけれども、今回はその女性版ですね。パオラ・コルテッレージ。この人はもともと歌手として芸能の世界に足を踏み入れまして、演技を学んで舞台に立って、テレビの司会をこなすようなトーク力もあるんですけれども、ユーモアとか風刺がうまいんですよ。
例えば政治家とかブリトニー・スピアーズ、ビヨンセといったモノマネを披露する芸人でもあると。こういうキャリアの紹介の仕方をすると、日本だとね、清水ミチコ、渡辺直美、友近みたいな名前が浮かんでくるかもしれないですけれども、映画俳優としてもすごいんですよ。イタリア版のアカデミー賞で最優秀女優賞を獲得経験もありますし、コメディを軸としながらも、幅広いその演技が評価されまして、世代を超えた監督たちに重宝されているというその姿はですね、日本だと松たか子の立ち位置に近いところもあるかもしれないですね。
今回はまだちょっとお見せできないんですけれども、2023年にはパオラさん、映画監督デビューも果たしました。『まだ明日がある』(原題:C'è ancora domani)という作品でして、これがですね、監督、脚本、主演と全部こなしてしまいまして、2023年のイタリア映画を代表する1本と評価されたほか、観客動員も好成績でした。
しかもパオラ、近年の出演作には、現代人の生きづらさを指摘するという鋭い社会的な目線とメッセージが必ず入っているんですね。必ずです。50歳で映画監督デビューも果たしたパオラ。ますます何でもできる映画人として重要な存在となっていくことでしょう。
そこで「ゴー!ゴー!パオラ!イタリア娯楽映画の進行形」です。パオラの魅力がしっかり伝わる5本を取り揃えました。パオラを知れば、今のイタリアが見えてくる。ぜひ4月からスターチャンネルで余さずご覧ください。
特集:ゴー!ゴー!パオラ!~イタリア娯楽映画の進行形~(5作品)ラインナップ
作品の視聴方法
『環状線の猫のように』© 2017 WILDSIDE